着物と帯の組み合わせ その2

以前に投稿した 「着物と帯の組み合わせ その1」 から随分と間が空きましたが、着物と帯の組み合わせについて御紹介しよう思います。
今回合わせるのは琉球紅型の九寸染帯と絞り染めの小紋です。

琉球紅型 九寸染帯


絞りの小紋


琉球紅型の染帯は青を基調として紫、緑、黄色など鮮やかな色が目立ちます。
それに対して絞りの小紋はクリームの地色を基調に紫、緑の柄が入っています。
まず地色を比較すると琉球紅型の染帯と絞りの小紋は濃淡のコントラストとなるため相性は良いです。

また柄の色についても琉球紅型は植物染料を使っているため色合が強いのに対して、絞りの小紋は顔料を使っているため色が落ち着いています。
そのため同系色の紫、緑の色でもコントラストが出てそれぞれが引き立ちます。

実際に小紋に染帯を乗せてみると次のようになります。



絞りの小紋の淡い地色と同系色の柄の色が染帯に立体感を与えて奥行きのある風合になっています。
この様に色合いのコントラストがアクセントになったり、同系色でも染料の違いがアクセントになったりします。
この組み合わせに合わせる帯揚、帯〆についても黄色の系統、青の系統、紫の系統、緑の系統・・・と様々な選択肢があります。
こうした組み合わせの妙は解れば解るほど奥深く、また楽しいものです。