新作の久米島紬が上がりました!!

立縞とクズシ格子の2反で仕上がりが良く嬉しい限りです。
早速ブログで本邦初公開!!
まずは立縞の久米島紬。
久米島紬の検査場で合格を頂いて「沖縄県織物検査済之証」というシールと割印がされています。
反物のミミには「 本場久米島紬 うちだのきもの 別誂 」と織り出してもらっています。
うちだのきものオリジナルであることの証明とともに、11点を吟味したしなであることの表れです。
亜麻色系の色を地に縞は「朱鷺色(ときいろ)」「薄桜色」「浅葱色(あさぎいろ)」の糸で出してもらい、落ち着いた中にも鮮やかな色が映える風合にしました。
特に「朱鷺色」(写真の経縞の中でピンクがかって見える色)が絶妙に出ています。
全体の風合(右) 組織の風合(左)
2点目はクズシ格子です。
織本のうっかりで「本場久米事紬」のシールが貼り忘れていたのはご愛嬌。(笑)
こちらの分のシールは後日到着予定です。
全体の風合(右) 組織の風合(左)
さて肝心の仕上がりですが一見すると無地の様で、「クズシ格子って格子はどこに?」と思われるかも知れません。
組織をさらに拡大すると・・・
※ 組織が見やすくなるように色合を実物より明るく調整しています
如何でしょうか、とても細かい経緯(たてよこ)の織り分けで格子になっているのが解るかと思います。

写真では細かい風合いまで中々出ませんが、この細かい格子の効果は反物で見ると更に効いていて、微妙な色合いの違いと生地の奥行きが活きています。

男物の着物には無地か江戸小紋の様な細かい柄のものが主で、どうにか面白い着物が出来ないか?、と知恵を絞っていた時に「 細かい格子で経緯の色合を微妙に変えて一見無地の様な着物を創ってはどうか? 」という着想を得ました。
ちょうど江戸小紋の「 遠くから見ると無地、近くで見ると柄がある 」であるという特徴を紬の組織で表してみた感じです。
こちらは幅が十分にあるので男物でも、女物でも仕立てることが出来ます。

2点とも現品を「これは良い」と満足の仕上がりです。

時間はかかりましたがこうして形になる事がもの創りの初めの喜びです。

お客様に発表をするのが次の楽しみです。

皆様ご期待ください!!