本日は商品検討と染出しを行いました。
催事や出張などが立て込んでいたため前日の深夜まで準備に掛かりました。
実はこの作業は結構大変なんです。
色を決める時にはいくつかのポイントがあります。
1.売れ線の色(例えば桜ねず、ねず、空色など)を避ける
2.柄の分量から地色の濃度の当たりをつける
3.地色と柄の配色を見極める
4.「うちだのきもの」らしい色合いを心掛ける
といったところです。
面白い色、変わった色は多々あるのですが、上記を外すとどうも上手くいきません。
特に4などは完全に感覚の世界ですが、やはり祖父の代より長年培った「うちだ」の感性というものがあります。
今回の題材は下記のような柄です。
背景や配置などがあってもっと流れのある大きな柄なのですが、まずは大体のポイントになるエッセンスを見抜きます。

ポイントになる柄と色を見付けたら今度は色の検討です。
今回も祖父 秀一の残した色見本、以前にも紹介した もの創りのノート や色本をひっくり返して、やったことのない色を探していきます。
幾つかの候補を選び、最終的に色を選びます。

この色にしました!
今回の作業では行いませんでしたがイメージが湧きにくい時にはパソコンを使ったりもします。
例えば色を対比するときには

という写真と

という写真を並べて対比するといった具合に明度、色温度などを変えてみます。
微妙な差ですが事前に「こっちだな」という感覚があったり、出来上がって「やっぱり違うな」と思ったり、「そもそもこの色目は面白くない」などやってみると発見があるものです。
さて品物が上がるのは9月頃の予定。
果たしてどんな出来上がりになるのか楽しみです。